歌舞伎町のワインバー おぅ・ばん

「演歌の殿堂」と言われた歌舞伎町のコマ劇の跡地には、2015年に「新宿東宝ビル」が建てられた。3階から6階には「TOHOシネマズ新宿」が、9階から31階に「ホテルグレイスリー新宿」が入居しており、新たな人通りが生まれている。

ワインバー「おぅ・ばん」は、この旧コマ劇前のビルにある。

個人客中心のカウンター席である。厨房に隣接しており、ワインを飲みながら、シェフ兼オーナーの調理中の肉の焼き音が聞こえる。写真右のカウンターの上にあって、カウンター客を見つめる警察官の陶器は、何ともキュートである。

当店は「ブルゴーニュワイン」を中心に用意されている。

ブルゴーニュは、ボルドーと並ぶフランス、のみならず、世界のワイン2大生産地である。ピノ・ノワール、ガメイなど、限定されたブドウ品種のみ使用される。ボルドーよりも零細な醸造家が多いと言われている。

ピノ・ノワールで作られるワインは、ボルドーなどのカベルネ・ソーヴィニオンで作られるワインと比べて、タンニン分が少なく、比較的軽口な味わいが多い。ブドウが畑の影響を受けやすいと言われ、飲む毎に、異なった表情のワインを楽しむことが出来るかもしれない。



この店の一番のお薦めは、何と言っても、その日に仕入れた食材をもとに、シェフがその日の「お客とワインに合わせた料理」を作ることだ。

ワインをグラスで3杯飲み、料理を3皿くらい提供されて、概ね5,000円〜のお勘定である。

こちらは、鹿肉を、ネギとナスなどの野菜と炒めた料理。「おつまみ的に食べたい」という、筆者のリクエストに応えて、調理してくれたものである。鹿肉もさることながら、筆者は鹿肉の油と香りが染み込んだネギの味わいが印象的だった。ここでは、とにかく野菜を美味しく食べることが出来る。

鴨肉のロースト。当店の代表的な一皿である。何杯かワインを飲み終えたあとの、メインディッシュとして出されたものだ。ここで出される鴨肉は、特に赤ワインとの相性がよいように感じた。鴨肉が入荷されている際には、一度お試しされることをお薦めする。

窓際のテーブル席である。10月から11月にかけてのこの季節は、暑すぎず寒すぎず丁度心地よい。写真の日も秋雨だったが、気持ちが良かった。

窓からは、「新宿東宝ビル」を見ることができる。ビルの向こうから見えるのは、「ゴジラ」である。映画「シン・ゴジラ」上映に際して、靖国通りから旧コマ劇前に至る道路は「ゴジラロード」と名付けられた。日本一の繁華街にふさわしく、今日も大勢の人で賑わう。

平日は遅くまで営業している。歌舞伎町の飲み帰りに立ち寄るのもよし、場合によっては映画のレイトショーを観た後で始発まで店でゆっくりするのも、面白いかもしれない。

<営業時間、アクセス>

月~金…19:00~翌5:00
土…17:00~24:00(お客様がいらしたらいなくなるまで営業)
※注 毎週土曜日は乳幼児、お子様もOK、20時頃まで禁煙
日…休み

東京都新宿区歌舞伎町1-14-6 第21東京ビル9F